無味無臭

良薬は口に苦し

記録

0時シャワーを浴びた。何時もより体を丁寧に洗った。

2時コンビニに荷物を運ぶ。荷物の郵送を断られた。家に帰る。

3時 身支度を整えた。荷物を確認した。自分でバイトしたお金で買った物はほとんどカバンに詰めた。大好きな漫画達は荷物になるので置いていくことにした。

4時 家の近くのコンビニまでタクシーを呼んで荷物を抱えて駅に向かった。駅前のコンビニで荷物を郵送した。

5時 始発の電車に乗った。仙台へ向かう為、隣県の乗換駅まで2時間電車に揺られた。

7時 母からLINEが来た。「手紙読んだ。自分で決めた事なら、頑張れ👊😆」家を出てくる前、母の部屋のドアノブに手紙を貼ってきていた。

10時仙台へ到着した。もう家には帰れない。母からのLINE、私の決断を応援する口調と私を今まで育ててきた思いについてのメッセージ、母が泣きながら文字を打つ姿が浮かぶ。私はこの人を捨てることを、また決意した。

11時 同じ服の趣味を持つフォロワーの女の子と待ち合わせをしていた。東京行きのバスを待っている間、一緒にお茶をしたり服を見たり散歩をした。自分が家出をしている真っ最中だと打ち明けるのが申し訳ないくらい、楽しかった。

14時 女の子と、また会おうと約束をしてバスに乗った。

17時 東京までの道は長い。親がヒステリックにならなかった事が凄く安心した。これからの東京での生活を考えたら不安で全く眠れなかった。

21時 新宿駅に到着した。新居に辿り着けるのが翌日だったので、一晩泊めてくれるフォロワーが迎えに来てくれた。新宿駅、たくさんの人が早歩きで通り過ぎてゆく。私には新宿駅は大きすぎた。

24時 明日の新居への電車の乗り方を確認して、眠りについた。死んだように寝た。

 

 

 

 

 

 

 

全部黒歴史だ。

私の人生がやっと始まる。

 

 

記録

おはようございます。

突然ですが、今日から東京で暮らすことにしました。

都内の女性専用シェアハウスを契約しました。人の家に転がり込んだり、誘拐などの事件性はありません。自殺をするつもりもありません。自分で物件を探して バイトの給料からお金を払って契約をしました。

それとこの間、今月の11日に通信制高校のスクーリングがあると言いました。欠席することと、学校にはもう行かないことを後で自分から電話します。またお母さんの方に電話が行ってしまうと思いますが、最後にするので、ごめんなさい。無視するか出るかはお母さんに任せます。(無視しても受講登録を欠席するので次年度の授業料を請求されたりなどは無いはず)

お母さんは中卒だと将来働きにくいとか仕事に就いても給料が少ないとか言っていたけど、それは本当にその通りだと思います。

それでも家を出たのは、お金が無い苦しさとか低学歴で人にバカにされる悔しさよりも、今までこの家で生きてきた18年間の方がずっと辛かったからです。

「 」

 

 

 

「お父さんまた帰ってこないみたい。」「お父さん友達の家でご飯だって。」「お父さん飲み会らしいよ」「お母さんお婆ちゃんと出掛けてくる」「はぁーただいま、やっぱあのくそババアムカつくわ」「お母さん小さい頃からお婆ちゃんにすぐ怒られてさ。何回も叩かれてたんだ」「兄さんはもっとだったなあ」「お婆ちゃんはお母さんのこと好きじゃないんだと思う」「お婆ちゃんは本当に自分のことしか考えてない」「お婆ちゃん、すぐ怒るんだから」「またお婆ちゃん怒っててさ」「ねぇ聞いてよ今日もお父さん帰ってこないって」「お父さんのご飯作るのやめた」「お父さん帰ってくるの遅いし、別の部屋に折りたたみのベッド買おう」「お父さんと同じ部屋の空気吸いたくない」「お父さんに家に帰って来ないでほしいって言っちゃった」「どうしよう、電話代払えってハガキとどいちゃった」「やばい押入れカビた」「妹が喘息だ」「入院しなきゃ」「こんな時もお父さん帰ってこないってなんなの?」「どう思う?」「今日はお婆ちゃんの家に行ってて」

「お母さんとお父さん、離婚することにした。」「お母さんとお父さん、どっちの車に乗る?」「これから大変だよ」「転校するよ」「お前はお喋りだから困る」「お母さんがお父さんの事話した後、お父さんに陰口してるでしょ」「だからお父さんとお母さん離婚したんだよ」「お母さんの言うこと聞いてよ」「ねえなんでお婆ちゃんの言うことは聞くのにお母さんの言うこと聞いてくれないの?」「お母さんの子供じゃないの?」「お母さん黙ってた訳じゃないんだけど家のこと、話すね。お母さんのお父さんは病死、兄さんは自殺、お婆ちゃんは水商売....」「お母さん高校生の時ずっとひとりで家事もしてバイトもしてたんだよ」「お母さんにもお父さんいたらな」「今のお前のおじいちゃんはお母さんの同級生のお父さんでさ」「お婆ちゃんまた怒ってる」「ちょっとお婆ちゃんにこれ渡してきて」「お婆ちゃんなんて言ってるか聞いてきてよ」「お前がお婆ちゃんに怒られてるのみると自分の小さい頃を思い出すから助けれない」「うわなにその顔、お父さんに似てる」「お婆ちゃんほんと頭おかしい」「兄さんの気持ちもわかるけどさあ」「早く死ねくそばばあ」「お婆ちゃんがはやく死んだらお母さんも自由になれるのに」「おじいちゃんは関係ないって顔じゃん」「お母さんだってどうしていいかわかんない」「お母さん仕事辞めようかな」「お母さん仕事辞めた」「ちょっと拝みに行ってくる」「今日からこの絵に向かって、学校行く時帰ってきた時は、挨拶するんだよ。この家を守ってくれてるんだから」「ちょっと拝みに行ってくる」「お母さん仕事みつけた」「お婆ちゃんほんとはやく死んでほしい」「お婆ちゃん居なくなったらやりたいこといっぱいあるの」「お父さん痩せたらしいよ」「お父さんの方のおじいちゃん死んだらしいけど、どう?葬式行く?行かないでしょ?」「お母さん仕事辞めたい」「お母さん仕事辞めちゃった」「お母さん鬱かも」「お母さん彼氏いるんだ!見てこのバッグ!可愛いでしょ!みてこのオルゴール!オーダーメイド!」「お母さんデートしてくる」「お母さん仕事はじめた」「あのクソババアはやく死なねぇかな」「えっ学校行かないの?」「なんで学校行かないの?具合い悪いの?」「いつまでもこの生活続けていいと思ってんの?」「お母さんのことバカにしてる?」「.......ガラス割ってごめんね」「学校辞める?ほんとに辞める?」「これ以上お母さんのこと振り回さないで」「あたまわりいなバーカ」「これ売ると成績によってお金がもらえるらしい。サインしてきたから明後日には商品届くよ」「妹の部活のママ友達に宣伝の電話した」「彼氏に怒られた…」「え、妹いじめられるかも?」「でもお金が必要だよこれから!!!!」「宗教じゃないもん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 __待ち合わせはどこにしますか?

駅前で。黒のワゴン停めてあるから、来て。

__コンビニに寄ってくので遅れます

__着きました。白いスカートを履いています。

 

 

 



「はじめまして。」

 

 

母2

 

新しいお父さんは「元」既婚者だった様だ。

 

 

 

 

 

家を出たくて適当に大学へ進学した。岐阜県、ど田舎の寮でアルバイトをしながら大学生活を送っていた。

兄が鬱病と診断されたという話を聞いた。母は仕事で忙しく、兄の面倒を見れるのは自分しかいなかった。大学を辞め、地元へ帰った。

 

兄が少し離れたパチンコ屋でアルバイトを始めた。家では見せないような明るい顔をしていた。鬱病を聞きつけた母がバイトを辞めさせ実家に連れ戻し、「自宅療養」をさせる。

 

兄が自宅の2階から飛び降りた。腰から背中を骨折。普通の病院に入院するも、コルセットを自らカッターで切り病院を脱走。見つかったのは近所のパチンコ屋であった。

兄が精神病院へ入院。閉鎖病棟

 

母と母の旦那さんと宇都宮へ出稼ぎへ行く。小さなアパートを借り、3人暮らし。あちこちで母が働き先に文句をぶつけ、一緒に働いていた自分も仕事を辞めさせられた。

 

兄が退院。

母達との生活に耐えきれず地元へ帰るも、兄との生活が始まる。

職場に「お金を貸してほしい」と兄から電話がかかってくる。仕事中である為それを断り家に帰ると、腕から血を流した兄が待っていた。お金を貸すとパチンコをしたり酒を飲んだりの日々が続く。返ってくる宛はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

兄が部屋から出てこないのは珍しくない事であったが、2,3日、4日経っても一歩も出てくる気配がない。それどころか音すら聞こえない。

皆、薄々気付いていた、「ああ、この戸を開ければ....」

開けた。案の定、ピクリとも動かない兄が居た。処方されていた睡眠薬の空や酒の空き瓶が散らかっていた。

救急車。母が嫌がった。近所で知られてしまう。「あの家の長男が、とうとう....」ご近所で噂話になってしまう。それでなくてもうちは浮いている。当たり前だ。

兄を、自分たちで病院へ連れていった。

もう遅かった。ひどく怒られた。自分が扉を開けた時、まだ心臓は止まっていなかったのだろうか。母が、泣いていた。

 

 

 

 

兄が書き記していたノートがあった。

女王様は母。その家来が私。自分は奴隷だと。女王にできた新しい旦那も敵だと。家来の私も、。

 

 

 

 

 

 

 

仕事を転々とした。母はとっくに水商売を辞め、建具屋だった父が建てた家を売った。

ローンを組み、母達がふたりで暮らす小さな家を建てた。

 

 

6年間付き合った男性と結婚をした。女の子がひとり生まれた。田舎の団地で3人暮らし。旦那はトラック運転手や廃品回収、汗水流して働いてくれた。しかしたまに残業を家に持ち帰ることもあり、子供が邪魔をすると癇癪を起こして叱った。子供の教育についてや、そのおっとりとしたズボラな性格からか何度か仕事をクビになったりしていることについてや、度々喧嘩をするようになった。

時々自分が手をあげられることもあり、家の冷蔵庫の面がが大きく凹んでいることを子供に聞かれた。誤魔化せず夫の話をしたことがあった。

「お父さん怒って早くお仕事いっちゃったよ。」

 それ以上 子供は何も聞いてこなかった。

 

 

夫が仕事を転々としているうちに、通帳の残高も段々すり減っていった。

3年住んだ団地を離れ、隣の市で小さなアパートを借りた。

子供がひとりでは可哀想、きょうだいを産んであげたいと夫にお願いをした。

 

1年後、夫の実家へ住まわせてもらうことになった。嫁姑関係が始まった。

夫の両親と自分の親が何度か交流をしてみたものの喧嘩を繰り返し、「あの娘はああいう家庭で育ったから....」と言われ自分の居場所が無くなった。肩身の狭い暮らしが続いた。

 

2人目の子供が産まれた。女の子だった。

夫の両親とは仲良くなれず、それが原因で夫との喧嘩も日に日に増えた。

上の子が小学校に上がるタイミングを見計らい、学校の近くにおんぼろアパートを借りた。1ヵ月かけて こっそりこっそり見つからないように荷物を運んだ。

保育園卒園後、すぐに夫に話しアパート生活を再スタートさせた。

生まれて間もない下の子のために仕事もできず、夫の収入で生活をしていた。

夫の収入で生活はしているが、夫が家に帰ってくる頻度は少ない。会わない月もあった。

夫は仕事が終わったらまっすぐ実家へ帰ったり、友人宅をふらふらしたり、何をしていたかは探らないが あまり帰ってこないでほしいとお願いした。

毎月夫の給料日翌朝 ポストに「給料」とかかれた封筒を入れてもらっていた。数万円。ここから生活費、学校の集金、育児費用、全てを賄わなければならなかった。

夫が家に帰ってくると自分は過呼吸を起こした。

上の子を連れてドライブへ出かけたりしていたようだが、正直あまり連れて行って欲しくなかった。もう2度と子供と会えないような気がした。

おんぼろアパートがカビの巣窟で、下の子は見事に喘息持ちの肺炎にかかり何度か入退院を繰り返した。

そんな生活が1年半続き、生活の限界を知った。

 

 

「離婚」という決意をした。

 

 

子供を連れ何度も役場へ通った。

数年間仕事をしていなかった自分の貯金も、限界生活で底を尽きていた。宛もなく、お金もなく、渋々実家へ帰った。

 

築数年の新しい実家。完全に2人サイズの一戸建て。ふたりの老後を思って建てられた家に自分は突然子供を2人連れて帰ってきた。

「自分の家だと思うな」 

そう母親に言われながらも2階を一部屋借り、なんとか生活を始めた。戸籍、家族とは言えないと言われ、両親とは同居人という形で落ち着いた。

 

元々母親と仲が良かったわけでも無い為、家族の会話も少なく、5人家族とは思えない静かな毎日。ただただ下の子の鳴き声が響く。上の子はしっかりしているがまだ子供で、自分が叱ることもあったが、大抵母が叱った。ぶたれたり、夜 裸足で外へ閉め出されていた。自分の幼い頃と重なった。

自分はなんとか仕事を見つけ、家にお金を少し入れられるようになり、この家でやや息をすることが出来るようになった。

 

 

 

 

母1

 

 

 

 

 

建具屋を営む父、父と仲のいい母の元に生まれた。

祖母と母との関係も良好。

面倒見のいいしっかり者の母と優しく大らかな父。

教育係は母。叱る時は叩いたり外へ締め出すなど、言葉より手が上がった。

 

小学生、兄がブラスバンドへ入ったので憧れて自分も入部するも、吹いて倒れて打楽器へまわされる。

発達障害などの診断は受けていないが、何故か中学年まですうがくの時間は特別支援学級で授業を受けていた。

 

中学までドラムを続けた。

 

小学生5年、大好きだった父がガンを患う。建具屋を閉め、母が仕事を辞め毎日病院へ通う。その間家では祖母と兄と自分の3人で生活をしていた。

 

小学生6年、父が他界。母が泣き崩れ自律神経失調症になる。白髪が増え痩せた。

 

中学、母が復帰しスナック経営を始める。学校が終わり家に帰るとシャワーを浴びに帰宅した母と出くわす。シャワーを浴びて化粧をし、ご飯を食べる間もなく再び職場へ出掛けていく。仕事終わりに帰る家があるらしく毎日夕方か昼帰り。

 

楽器が出来て頭も良い兄が少し離れた吹奏楽の強い農業高校へ入りたがる。しかし頭がよかったために母に無理矢理説得させられ負けて地元の進学校へ入学。約1年で不登校になり引きこもる。兄のリストカットを目撃する。酒を飲んだりタバコを吸い出していた。

 

自分は地元の商業高校へ入学。部活には入らず、祖母から家事を引き受け、炊事は自分でしていた。放課後はまっすぐスーパーへ行き夕飯と明日の弁当の分を買って帰る。母とは相変わらずすれ違いの生活。

 

兄が高校を辞めた。

 

ある日母が見知らぬ男性を連れて帰ってきた。

「紹介するわ、こちら××さん。今日からあなたの新しいお父さんよ。○○会社の社長さん」

まぁ予感はしていたし何度か玄関先に迎えに来ているところを見かけていた。

 

 

 

 

 

 

ある時友達のMちゃんが怒って泣いていた。

「私のお父さん、返してよ。」

新しいお父さんは「元」既婚者だった様だ。